僕は月に叫ぶ

3/3
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
それから数年後…… あの時を境に頻繁に合うようになった僕たち。 そんな日常が僕は楽しかった。 そして今、僕たちはある山のひらけた野原にいる。そこで星や月を見ていた。 そんな時不意に彼女が聞いてきた。 「初めてだよね。こうやって一緒にどこかに行くの。」 僕はその返答に「ああ、そうだね。」と、答えた。 「どういう風の吹きまわしなの、この状況。」 「………」 僕は何も答えなかった。 答えないかわりに立ち上がり大きく息吸って吐いた。 彼女は不思議な目でこっちを見ていた。 そして、僕は覚悟を決めて大きく息を吸って大きな声で月に向かって言った。 「あの時あった時から君が好きだー!僕と結婚してくださーい!」 振り向き彼女の目の前に行き膝立ちをし月の装飾が施してある指輪を見せた。 彼女は言葉にできないようで顔を赤らめていた。あの時、僕たちがあった時のように。目には少し涙が浮かんでいた。 「返事を聞かせてください。」 僕の返答に彼女は涙を流しながら笑顔で答えてくれた。 「はい、ふつつか者ですが、よろしくお願いします。」 そして、お互い顔を見合わせてあの時のように笑った。 「「ふふふ ふふ ふふ」」 やっぱり何かがおかしくて笑ってしまう。 これからは色々な困難がくるであろう。 けど、僕たちはあの月明かりのような関係を絶対に忘れない。 そう、僕は心の中で思い キスをした。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!