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すると先生たちの声が静まり返った。
どうやら体育の教師であるステテコを呼んだようだ。
お尻の筋肉がすごく発達している男子教師であり、
ステテコのようだから、ステテコの教師とよばれている。
そいつは思いっきりドアにタックルすると、
ドアがみしりと音をたてた。
少しだけヒビが入ってしまったかのようだった。
「ま、まずい、みんな決めてくれ、ここで腕輪をはめるか、はめないかを、はめれば、きっとさっきの林助君のように外に逃げられるかもしれないんだ」
生徒会長の銀山アギが叫ぶ。
彼の眼差しは必至で生き残ろうとしているそれで、
彼はみんなに見えるように、腕輪をはめて見せる。
次にその腕輪を外そうとするもやはり外れないようだ。
おれも覚悟を決めて自分の席に戻ると、
そこには1つの箱がおいてある。
おれの心臓がどくんどくんと脈打つ。
もしかしたら腕輪をはめることによって、おれは山田陸ではなくなり、
単なるやまさんという名前のプロレスラーになってしまうのではないのか?
おれの脳内には恐怖と沢山の妄想が頭をよぎるのであった。
「しゃらくせぃい」
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