2話 山田陸(おれ)賞金首1億

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 おれは大きな声で叫んだ。  力也たちがこちらを見ている。  プロレスラーになったのは強くなりたいから、  沢山の人に見てもらいたいから、  そして両親にもう一度こちらを振り返ってほしいから、  本当の心の中の訴え、  おれはおれは、いじめがしたくてプロレスラーになりたいわけじゃない、  力也がリーダーだろうと、もう関係ない、  これからは一人の高校生として、生きていかねばならない。  そして沢山の可能性を導き出して、その先にある、何かを導きだしたいのだ。 「おれはこの腕輪をはめるぞ」 「ばか、よせ、やまさん」  力也が止めに入る。  もうおれを止めるものなどいない、  気づけば腕輪をはめていた。  脳みそに沢山の情報が叩き込まれていく、    そしてゆっくりと頭の中に侵入してくるその情報には、  おれは驚きを隠せず。  それを慎重に聞いていた。 【防御】【効果は体が丈夫になる】
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