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という情報しか頭に流れず、
どのようにその魔法の力を使えばいいのか、
なんとなく頭に無線の声のように響いている。
映像もたくさんこちらに叩きつけられつつも。
おれは扉の前に悠然と立っていた。
「爺ちゃん、見守ってくれ、まぁ爺ちゃんはまだ死んでねーが」
「やま、おまえ、1人でなんとかするのか、無理だ。お前でもめった刺しだぞ」
「なぁもうお前がリーダーとかやめようぜ、これからは1人1人が生き残る必要がる。それぞれのルートで笹株亮を見つけて殺す。それがおれたちが生きていく方法だ。もうお前がリーダーだからとかそういう縛りはない」
「うるせい、お前たちはオレの配下みたいなものだ。逃げるのは許さない」
「じゃあ、聞くが、逃げていったスケサンはどうすんだよ」
「そ、それは」
「お前も結局腕輪をはめられないんだな、はめて見せろよ」
力也は震える手でその腕輪を見ている。
それもそうだな、にっくきいじめの対象から授けられたようなものの腕輪なのだから、
このゲームをしかけたのはおそらく百パーセントではないが、笹株だろう、
そして笹株は自分を殺しに来いといっている。
力也はリーダーだ、しかし殺すだけの度胸もないだろう。
だがおれにはあるのだ。おれは沢山のプロレスで殺す気で練習相手に挑んだことが何度だってあるのだから。
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