2.

17/37
前へ
/96ページ
次へ
タクシーが走り出すと、肩の力が抜けて、大きく息を吐いた。 「お客さん、お疲れですか」 タクシーの運転手が、ミラー越しに声を掛けてきた。 「ちょっとね。少し目を閉じたいので」 このままそっとしておいてと匂わし、そのまま会社の近くまで目を閉じた。 (あらかじ)め、タクシーには会社の近くで止めてもらえるように伝えてあったので、運転手が声を掛けてくれた。 「お客さん、もうすぐ着きますが、どうされますか」 目を開けたら、後数個の信号で会社だ。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加