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その日は、日差しのギラつく暑い日でした。
秦野駅に降り立つと、高い空と近くに聳える山に目を奪われます。
なんだか懐かしい気持ちというか、気持ちがわくわくしているのを感じていました。東京に住んで半年、久しぶりの景色に見えたからでしょうか。
人ならざるものの力で聳える自然には、神秘というか、ロマンを感じざるを得ないのです。
停留所を降りて少し歩き、踏切を渡った先にある、関東の出雲さん。途中、何人もの小学生とすれ違いました。
巨大な注連縄も、出雲の地を彷彿とさせます。
相模分祠は特に、龍蛇様を祀っているのが目につきました。
龍蛇様となれば、言わずもがな、昨年の松江で行われた朗読公演のタイトルであったわけで……。
纏わりつくような暑さが蔓延っていたはずなのに、境内に入ると、不思議と心地よい風が吹くのです。
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