moonlight lover

7/11
前へ
/11ページ
次へ
光輝は、私を抱き締める腕に力を入れて、更に強く抱き締めた。 「もちろん。あ、ちゃんとした感じの方が良かった?薔薇の花束持ってとか、夜景がめっちゃ綺麗なレストランとかで、サプライズでプロポーズ的なやつ」 「ううん、もう充分、最高だよ」 「というと?」 「もちろん、これから末永くよろしくお願いします」 彼のプロポーズを受けると、彼は感極まったように私を骨が軋むほど抱き締めた。 「どうしよ、マジで嬉しい……。俺の方こそ、末永くよろしくお願いします。っ、あかり、ずっとずっと一緒に居よう。大好き、愛してる」 私は、そっと愛しい人の背を抱き締め返した。 柔らかな青白い月明かりが、私達を祝福するように降り注いでいた。 この時ほど、普段何気なく見ていた月がとてもとても綺麗だったことは一生、忘れない。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加