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プロローグ
最初は説明が多いかもしれません
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(お腹空いたなぁ)
立ち並ぶ家々のうちの一つに、寄りかかりながらそうため息をつく。
周りを見渡すと、大通りを通る大きな台車に目が止まる。巨大な生物が1匹。ドラゴン用に作られた巨大な台車に乗せられている。
(ドラゴンを殺した人がいるのか。確か第3王子が殺されたんだっけ?)
物騒になってきているなぁ、とため息をつく。自分の立場で言えることではないが。
王の第3王子は傲慢で有名だったしそれがドラゴンに殺された事も有名だ。
王はドラゴンを国の敵と断定。ドラゴン狩り推進を図った。しかしそう簡単に倒せるものでもなくドラゴンを殺せば冒険者一流と言われる程なのにそんな急に言われても困る、と冒険者から愚痴を聞いたが、もう倒した者もいるのか、と驚く。
寄りかかりため息をつく彼はクルユドク・テート・アルカミヤ・ユイド・ポルフォルテ。これは彼の名前ではあるがその長い名前自体はもう最近では全く聞くことも無く、クルテという愛称で呼ばれている。
王都はいつでも賑やかで、この大通りを通る人の数はとても多い。
(はやくおわらせよう…)
フードを深く被りながら街ゆく人の会話にクルテは耳を向ける。
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