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天罰・・・そう、天罰。
哉子に決まりかけていた講師の席、
あれは私が“身体を使って”
横取りした。
言い訳をするなら
哉子ならどんな大学でもコネがある。
サラリーマン家庭の娘の私には
「君次第で講師になれる」
教授の囁きは次のないチャンスだった。
私は身体を投げ出した。
おそらく、哉子は
噂で私の悪行を知って
大学を去ったのだと思う。
奨学金の申請論文も
寝ずに手伝ってくれた哉子。
その哉子を傷つけて手にいれた
研究者としてのスタートは
“始まりのシコリ”がついて回った。
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