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アパートの部屋に戻り、改めて手紙を見る。
白封筒はやや厚手で硬めの紙で出来ていた。
慎重に開けて中身を確認すると、三つ折りにした便せんが三枚重ねで入っていた。
それを取り出し、更に確認するが他に入っている者は無かった。
紫色の柔らかい内紙だけが見えた。
便せんは美濃和紙。透かしの模様がわざわざ入っている。
表面は艶やかで、はっきりとした美しい白色をしていた。
かなり質の良い便せんであるのは一目瞭然だった。
僕の為に選んでくれたのだと思うと、自然と笑みがこぼれてしまう。
「ああ、会いたいなぁ」
窓の外には青い空。
薄く白い雲がゆっくりと流れていた。
さて、何を作ろうかな。
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