僕がダンジョンマスター?

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「あの場面が良かった」「いや、それより、あんなことあったよな」などとキャンペーンの感想を聞きながら、箭内は、つい、と眼鏡をあげた。 「ところで、諸君」 全員が箭内を見る。 眼鏡をあげる仕草をするときは、何か重大な発表をすることがあるからだ。 窓の外を見て、時計を見て、やベーと小さく呟いて、宮城が片付けをしながら、「なに、箭内」と聞いた。 「我々TRPG同好会だが……」 宮城の片付けをするガサゴソ音以外は無音になる。 「……年内一杯で廃部になるかもしれない」 片付けをするのを宮城はやめ、そして、全員が箭内を見た。 「マジすか?」 全員がハモる。 その声に、箭内はゆっくりと頷いた。
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