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あの日の続き①
side咲雪
「晃くん、重大なお知らせがあるんだけど、聞く? 聞かない?」
自宅のソファで、膝に由羽を乗せて絵本を読んでやっている晃くんの隣に座ると、晃くんは目をきょときょとさせた。
「え……それって聞かない方がいいってこともあるの?」
「それは晃くん次第かな~」
茶化すように言うと、晃くんは考え込んでしまった。
か、可愛いなあ、私の旦那様は今日も!
「……聞く」
やや置いて、真剣な様子で顔をあげた。
由羽も雰囲気につられたのか、黙って私と晃くんを交互に見ている。
「女の子、だって」
「え……」
「今日病院行って来てね、女の子だって言われたよ」
「おかーさん? 女の子、どこかにいるの?」
由羽が目を大きく見開いている。
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