黒い太陽

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黒い太陽

   進み始めた暴走はブレーキを失い、良心の欠片を容赦なく轢き殺す。  命の重さを計る天秤は破壊され、死神とのゲームにひたすら明け暮れる。  遠い昔に背負った傷が癒えることはなく、傷口から生まれた命に永遠の苦しみを叩き込む。  静寂に支配された命の祈りを、悪臭に満ちた空気が包み込む。  氷った時間が流れ出し、狂気が研いだ爪と牙は折れ、部屋が軋む鈍い低音は、心臓の鼓動に合わせてリズムを刻む。  赤いドラマの終焉が刻みつける安らぎの時間  黒い太陽が照りつける、夏の香りが漂う部屋  遠い昔に背負った傷を、新たな傷が再び抉る  傷口から生まれた命は、再び憎しみの彼方に          
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