黒い太陽

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   共に分かつ温かい闇が、川のように陰の中を流れ、夢の中に溶け込むために、途方もない金額を浪費する。  夜の味覚を求め続け、偏見に染まった精神に親近感を覚え、飾り気の無い感覚の純粋さから、動作は見知らぬ感情の意志に従っているのだ。  感情の命ずるがままになり、本来のあるべき姿とは異なって見られ、よそよそしい態度は本心をあらわしていたのかもしれない。  静かに居心地の良い雰囲気で、未知なもの、無縁なもの、匿名のものとの関係を無視し、空間と時間が交差している言葉に偶然が働き、汚物を通路に撒き散らした。  存在が与えられた狭い足場さえも失い、傷口が疼くような痛みを利用し、砂煙たつ底なしの砂漠で、静かな怪物として生きていくだろう。  困惑などお構いなしに、消滅する世界の記念碑に目をやり、情熱をこめて小さな鍵に接吻をし、非現実性を意のままに利用出来る契約を結んだ。  他者の意図の中に自己実現を図り、知性の働きによって現実性を失い、恥ずべき光景を見た時の眩暈を覚えながら、排泄は激しくなるばかりだった。
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