灰色の散文

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   口笛で奏でる 不幸なメロディー  切なすぎる世界 満点の星の下  纏わりつく 疫病神の群れ  剃刀の刃で 削ぎ落していく  君の心を弄くり回して 濡れた指先を舐めてみる  悲劇のレシピ通りに 調理された惨めな人生  幸福のナイフで切り刻む  白く濁った時間に溶け込む         追憶の空の下    これが歌ってものだろう!  詩とは人間の本質に迫らなければ意味を持たないよな。  糞喰らえだ!  俺の歌に気づけよ!  本当の感動ってやつが見えるからよ。  心の底にたまった物を思いっきり吐き出してみろよ。  それが出来なきゃ真実は見えないだろう。  お前の心の中は異物で満たされているんだよ。  お前には一生、真実は見えない。  消えてなくなれよ!  真実を見ようとしない奴に用はない。  俺は忙しいからな。
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