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明け方
春の嵐が吹き荒れた後、破り捨てられた蒼いページの追憶
時間だけが過ぎ去っていく空。
厚く白い雲は静かに歩む記憶
君の長い髪を靡かせる夜風が追いかけ続ける、君が忘れた落とし物
春の終焉を告げる暑い光に、君が残した言葉が影を落とす。
現実だけが歩き去る日常
光を吸い込み消えてゆく残雪
君の細く白い指先が奏でる歌
走り過ぎて行く想いを歪ませる心の果て
降り止むことのない明け方の雨
君の弱く細い心が語る悲鳴が追いかける、君が信じた壊れ物
腐乱していく現実を見つめ続ける瞳の奥
静かに笑い続ける明け方の月
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