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凜を家に送り届け、倒れるようにベッドに体を伏せる。
凜と幼馴染みの関係でいると決めた自分に腹をたてる。
誰かと付き合う凜を見たくないし、恋愛に対して傷つき悲しい顔をしているのを見守っているだけって、どうなんだろうか?
誰かが凜のそばに近づいて来るかもしれない。そう思うと自分が押さえられない。
泣いたり、笑ったり、怒ったり、くるくると変わる表情が目離せない。
何かを語りかけるような瞳に長い睫毛、小さな鼻や可愛らしい唇を全部、俺だけのものにしたい。
いい加減、勇気を出せよ。
ちゃんと向き合おうと心に思う。
モヤモヤとした気持ちが心を支配し、何度も寝返りをうちながら朝を迎えた。
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