92人が本棚に入れています
本棚に追加
想い
朝一番から講義を受ける為、早めに講義室に来ていた。
まだ眠気の覚めない頭を机に伏せていると、高校から一緒の拓也が声をかけてきた。
「おはよう、悠斗起きてるのか?」
「うん」
「夜のバイト詰め込みすぎじゃないのか?」
「うん」
うん、しか言わない悠斗に拓也は「クールでイケメンなお前も台無しだな」クックっと笑ってからかう。
「そんなんじゃ、また凜ちゃん、とられるぞ」
拓也は悠斗が凜の事が好きと知っている数少ない友達だ。
その言葉を聞いた悠斗はガバッと上半身を起こし「何それ?」怖い顔して拓也を見た。
「俺も詳しくはわからないけど、自分から別れたのに、凜ちゃんにやり直そうと、しつこく口説いているみたい」
「それで凜は?」
「断っているみたいだけどな」
最近、姿を見せないから大丈夫と思ってたら…俺に言えないでいたのか?
そこで講師が入ってきて話を止めた。
凜…そいつとやり直すのか?
最初のコメントを投稿しよう!