あいつ

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あいつ

 シャワーを浴びながら、あいつが何故来たのか考えるが、またいつもの事だろうと思っていた。  俺があいつと呼ぶ訳は、小さい頃からの腐れ縁で幼馴染みって関係で小学校、中学校、高校そして大学まで一緒ってやつ。 幼馴染みのあいつ平井凜(ひらいりん)はいつも俺、岩田悠斗(いわたはると)のそばにいた。  周りから幼馴染みだから?いつも一緒だね、付き合ってるの?とか冷やかされたり、思春期あるあるで、そういう風に言われるのが嫌だった。 俺はつい…凜の事は好きじゃない。 そう…みんなの前でそして凜の前で言ってしまった。 その時の凜の悲しそうな切ない顔が忘れられなかった。 それから凜は俺と距離をとるようになった。
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