Friday ー6日目ー

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明け方近く、 柏木宅に詰めていた全員が浅い眠りに入りかけた頃、部屋に着信音が響いた。 誰よりも早く跳ね起きた柏木がスマートフォンを取る。 少し遅れて頭を持ち上げ、強く目を擦ったキセもスピーカーに耳を寄せながら、某国司令官からの連絡事項を聞き、同時に送信されてくるデジタルマップに片目を凝らした。 「おい、司令官は何て言ってんだ? 通訳しろ」 いつの間にかキセの背後に立った水無月も 同じく画面上の地図を凝視しながら訊いた。 「モバイルの発信地特定ができたそうですっ! 地図が示しているのは ここからフェルディナントファーマ社を挟み、車でおよそ1時間ほどの住宅街ですっ。 柏木社長っすぐに、、、っ」 画面から視線を上げたキセは椅子を倒して立ち上がり、口を開けたまま辺りを見回した。 「あれ? 、、、あれっ?  柏木社長は?」
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