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王子様と接近!?
今日は橘さんが来るはずの月曜日。瑞樹から用意しておくように言われたメモを持ってパソコンの画面に向かってる。
真面目に仕事はしてたけど少しだけソワソワしてるのは許して欲しい。
上手く橘さんに話しかける事が出来るかしら?変な女って思われたりしないかな?
「柴山さん、また来たよあの男。その気がないのならきちんと振ってやった方が良いわよ?」
話しかけてきたのは先輩の女性。彼女が指さす方を見ればアタシに向かって手を振る中条さん。
……そっか、あの時は瑞樹が助けてくれたけど、答えはあやふやになったままだった。
仕方なくデスクから立ち上がり中条さんの前に行く。
「透子ちゃん、今週の土日俺の知り合いに頼んで良いホテル取れそうだから楽しみにしててね。」
勝手に決めてホテルを予約しようとしている中条さん。
ちょっと待ってよ、アタシは中条さんと旅行もホテルも行きたくなんてないよ!
「ごめんなさい!中条さん。アタシその日は幼馴染と大事な用があって中条さんと旅行には行けません!」
瑞樹にはデートって言うように言われたけど言えなかった。
「幼馴染って男?女?そんなのいつでも会えるよね、今回は俺を優先してよ。」
見た目よりもずっとしつこい中条さん……その思いはあなたが今お付き合いしている女の子達だけに向けて頂きたい。
「その日は僕が透子とデートする約束なんです。中条さん、また奥田さん待たせちゃってますよ?それと……そこの陰から見てますよ、貴方の彼女。」
後ろから来た瑞樹が中条さんの肩に手を置いて話しかける。
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