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だが、膝枕も結構難しかった。
うっ。
専務の頭が小さいからか、胃の辺りに、なにかが突き刺さっているかのように感じるんだがっ。
もうちょっと……
もうちょっと下に下がってくださいっ。
……とは言えないっ!
ムードが台無しになりそうでっ、と花鈴が苦悩していると、光一が言ってきた。
「なかなか大変そうだな」
「はいっ、すみませんっ」
「……いきなり襲いかかっても悪いから、軽い接触から気持ちを和ませて、と思ったんだが。
なにも和まなかったようだな」
はっ、申し訳ございませんっ、と花鈴は硬いまま思っていた。
しかも、その言葉すら、緊張のあまり口から出ない。
石化したかのような花鈴に気づき、光一が起き上がった。
「よし、わかった。
どっちでも一緒なら、襲おう」
いやいやいやっ、と思う花鈴の両肩を光一がつかんでくる。
いやいやいやいやっ。
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