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「あんたじゃない転勤が、なんであんたの近況なのよ」
「だからー、転勤なのは、俺の彼女!東京に戻って来るらしいんだよねー」
ぶつぶつ言う梨香ねぇに、ゆきが、さらりと……
……え?
「「「えぇっ?!」」」
そこに居た全員が、ハモった。
「え?なんでそんなにびっくり?」
「知らないって!あんたに、彼女?!」
「へっ?……知らない?」
「そうだよ!!姉の私さえ、知らないから!!」
とぼけた事を言うゆきの肩を掴んで、梨香ねぇが、がくがく揺さぶる。
「えーっ?!俺、言ってなかったー??」
「言ってないよ!!」
「聞いてないってー!!」
梨香ねぇとちぃちゃんがわいわい言って、ゆきがあわあわ答えるのをよそに。
私は何にも反応出来ずに、人形みたいに、立ち尽くしていた。
【続編に続く】
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