新月

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曇り空の夜。 仲間同士で繰り出したのは 例によって そう 土管の上 地上よりもやや高く 尻の下が空洞化した そこ。 袋菓子を持ち寄り 「今日当り出たか」 「いや全く」 「持ってかれた」 「釘が固くてな」 「1回だけ当たった」 「じゃ今度奢れ」 などと只々喋りに集うのは 家から抜け出して来た、 半端者2名…おっと失礼、 パチンコプロ 「粘ったぜ」 「勝つまでやめらんねっつの」 土管の上にあぐらをかいたその上微妙なバランスを手で支え持つコーヒー。 「私より目が紅いな」 「ン?誰か何か言った?」 「あぁ7時間、台を凝視してたかr…」 「ふふん。お前ら如きが我と話せるなどと。 光栄に思え。」
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