クリスマスデート

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「なっ……」 渋谷が固まった。 頬がじわじわと赤みを帯び、熟れたトマトのように真っ赤になった。 きれいな顔だ。 だけど、綺麗なだけじゃなくて、いろんな表情をする。 どんなときもイケメン、なんてことはないけれど。 だけど、どんな渋谷も僕は好きだよ。 別にオタクだろうと、なんだろうとかまわない。 渋谷だから。 「えっ、あっ、レジ、行かなきゃ」 急に我に返った渋谷が動き出す。 僕もなんだか照れくさくて、下を向いてついていく。 レジのお姉さんにカバーをかけてもらって満足そうにビニール袋を手に店を出た渋谷を追って僕も店を出た。 振り返って渋谷が言う。 「どっか行く??見たいもんある?」 時計を見るともういい時間だった。 「昼にしない?」 それで渋谷も時計を見た。 「そーだね。その辺のファストフードで良い?」 「うん」
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