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「そ、そうそう。交換、しようぜ」
大事にしまっていた包みを鞄から取り出す。
渋谷も手に何か包みを持っている。
「せーの、な??」
「うん」
渋谷が息を吸い込む。
「せーの」
二人で同時に出したプレゼントを交換する。
「はい、あげる。気に入るかわかんないけど」
かわいげのない台詞は僕。
「これ、中野に。気に入ってくれると嬉しいな」
相変わらずイケメンな台詞は、渋谷。
「サンキュ、嬉しい。あけてもいい??」
「どうぞどうぞ、僕もいい?」
「ん?いいよ」
自分のプレゼントそっちのけで楽しそうに開封する渋谷を眺める。
喜んでもらえるといいんだけど。
自分なりに一生懸命に選んだから、気に入って欲しい。
手袋が出てきて渋谷は、歓声を上げた。
「うおっ手袋じゃん!!マジか!!めっちゃありがたいw」
よかったーー。
正直、かなりほっとした。
「しかもサイズもちょうどいいわ。マジサンキュ!!」
……観察、しましたから。
ほんとは、あの手に触れられたらどんなにかいいだろうっていつも眺めてたから。
「あはは、それならよかった」
「あれ、中野は開けてくれないの?」
「っ!!開ける開ける!!」
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