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「じゃあ、また。あれ、もしや次って三学期?」
「そうなるんじゃない?」
はーっと渋谷が息を吐く音がする。
仲直りは、できた。
ついさっき。
だからちょっとだけ期待してしまう。
「んーじゃあさ、初詣……は込むしやめよ、正月暇ならその辺ぶらっとしない?センス皆無だけど公園とか」
センス皆無でもいいよ、お前と一緒ならな!!
「いいよ、めっちゃ暇だから助かるわ」
あああ可愛げがない。
でも、この台詞ならもっと一緒に出かけられる?
そう思った下心を許して。
「お、まじ?ちょうどいいじゃん、3日とかどうよ?正月2日は忙しいっしょ」
「いいね、3日」
「待ち合わせどうする?迎えに行けたらいいけど、家知らんし」
え?なにそれお年玉今年無しになるんですか?
迎えって!!
彼氏かよ!!!
なんかもう疑わなくてもいいかなとか思い始めたわ。
だってもう、しょうがなくね?
もうこいつの習い性だと思うことにしたわ。
うん。
その方が幸せだし。
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