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…………いや、そうは行かないわー。
もう無理疲れた。
今は昼休み。
昼休みまではなんとか保っていた。
いつも通りを必死で演じていた。
正直、無理がある。
渋谷と一度、目があったけれど、気まずそうにそらされてしまった。
うう。
いつも通りだったとしても多分嫌なんだけど、そらされるのも、悲しい。
あーモヤモヤする。
多分、これは大事なモヤモヤなんだろうけど、やっぱり疲れる。
「中野どったの?元気?ねえ生きてる?!」
うるせえわ。
落合が気を使って声をかけてくれる。
「ミイラ」
「マジか、ミイラか。ねえお昼食べないんだったら頂戴」
「あげるかバカ。食べるわ」
多分、食べるように促してくれたんだろうなと思いつつ砂を食べている気分でおにぎりを咀嚼する。
優しいなーと思う。
アホだとも思うけど、こいつらはいい奴だ。
「……蜜月は終わった感じ?」
四谷がボソリと言った。
ドキッとした顔で落合と早稲田がこっちを見やる。
やっぱり、気になるよなー。
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