ハッピーエンドの定義(最終話)*

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ハッピーエンドの定義ってなんなんだろうな。 ラブストーリーなら、何がエンディングなんだろう。 BLなら? 今も主人公の人生だとは思わないけれど、でも、僕の人生の主人公は僕なんだなって思えるようにはなった。 キス、セックス、結婚、婚約、それともそもそも結ばれたら……? ああもう、格好つけるのって向かない。 正直に言おうじゃないか。 ……渋谷と、セックスがしたいです。 本当に、僕を男だと思って……なんて女々しいことは考えてない笑。 この見た目で女だと思ってたらむしろ笑える。 だって、あいつは元々ゲイではないから、本当に僕とそこまでできるのかわからない。 やっぱりセックスは、女の子の方がいいって言われたら僕に勝ち目はない。 そのまま、女の子に心変わりされたら、っていう不安もある。 結局なし崩しというか不可抗力でそのまま渋谷のお母さんとお父さんには僕らの関係は知られている。 予想外にあっさり受け入れられて、驚いてる。 でも一応、公認なら、いいよね。 セックスしても。 ……誘って、ダメだったら。 そんなことも考えるけど、考えたってしょうがないよね。 というわけで、今度は、僕から誘いたいのだ。 キスは、渋谷からだったから。
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