ハッピーエンドの定義(最終話)*

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昨日、帰宅してからちょっと後悔したから、今日は頑張ろう。 そう思って、昼休みに悶々としながら四谷や落合、早稲田と話をする。 「なー昨日読んでた漫画でさ、主人公が、付き合って三ヶ月でセックスすらしないなんてひどいって言って彼氏を振ってさー」 おいおい、ずいぶん生々しい話題を食事中にするなぁ。 ありがたいので是非。 「それで、三ヶ月って早いと思う?」 ほんと、落合グッジョブだぜ。 「んー早くないかなぁ」 お、トップバッターは四谷か! 判断は速い、じゃなかった、“早い”。 切り返すは落合! 「そうかなー三ヶ月、何もしないよりは良くない?」 ヤっちゃった方が。そう落合が付け加えた。 ……食事中、しかも女子もいる。 だが!許そう、それよりも続きが気になるからね! 「俺はとっととヤりたいけどな」 早稲田ぁ……!! その気持ちは、わからんんでもないがストレート過ぎやしないか!? 「えーもうちょっとロマンチックに行こうぜーモテねぇよ?」 「出っ歯でも正論言えたんだな」 「うるせえエセガリ勉、こう見えてロマンチストなんだわ!」 このまま夫婦漫才で終わりそうなので諦めて“エッチ 誘い方”と検索しようかと思っていたとき、四谷が漫才をストップした。 「なんでもいいけど、結局どうなの」 「うーん、まあ、人によるんじゃね?」 「「「正論かよ」」」 「どうも、ありがとうございましたー」 ……やっぱ検索しよ。 ほほう、まずはお泊まりを決行。からの……ギュって抱きついて、「Hしよ♡」が効果的……。 ……うちは無理だし、渋谷に泊まりたいって言ってみるか。 図々しいかなぁ。 ま、実行第一だな。やって、みるか。 ……まだ付き合って二ヶ月半だけど。
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