おまけ2・渋谷は同棲がしたい

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まだまだ寒いから、助かることに公園に人はいない。 それでも一応人のいないことを確認してから、弘通のことをぎゅっと抱きしめた。 あったかい。 ぎゅうとひっつくと背に手が回ってきて、より幸せが増す。 「弘通、愛してる」 そう囁くと、寒さじゃなく弘通の耳が赤くなる。 レアだ。 ひしと抱きつき、離さない。 話さない。 無言のまま、時の経過を2人で味わう。 体温が同じになった頃、離す。 「ありがと、勉強頑張るわ」 「ん、がんばって」 「弘通もね」 「もちろん」 ここまでやってから、照れが増す。 2人してちょっとそっぽを向く。 でも、視界の外には出さない。 一瞬でも多く見てたくて。 「さ、……行こっか」 「……そうだね」 名残惜しいけど、公園を出たら二手に別れた。 思いの外、時間を取っちゃったからね。 「……道分かる?」 「一応笑」 「そっか」 最後にした会話を思い出しつつ、スマホを開く。 ところで、ここはどこなんだろう笑。 全然わからん笑。 Goo〇le先生の手を借りて、何とか駅にたどり着く。 ……何度も行かないと、本当は道なんかわかんない笑。カッコつけたけど笑。 だからデートの時はいつも、事前に1度は行くようにしてるんだよね笑。 なんなら、デートコース外のところも少し。 コンビニの位置の把握も忘れないように。 ……弘通の前では、格好よくいたいからね!! あーー、早く一緒に住みたい。 fin. 長く、お付き合い下さりありがとうございました。作者のあさやけぐもです。 ……おまけ3を書こうか、ちょっと迷っております。書くならこの2人が同棲してる話になるかと思われます。読みたい方、いらっしゃいますか?
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