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時が経つってのは、本当にあっという間だ。
……今日が、翔との水族館デートの当日だ。
早い。
そわそわしていたら、母親にデートなのかと聞かれて内心焦る。
「そんなことないよ」
「え〜そうなの？」
「うん」
「でもお出かけなんでしょ？」
「そうだね」
「……ふーん、ふふふ」
……もう。
にやにやした目で見られるが、気にしないことにする。ほっといてくれ。
……待ち合わせ場所に着くと、まだ翔は来ていなかった。
いつも先に来てるから、先に着いてみたくて、わざとかなり早くに出たんだ。
だからちょっと嬉しい。
どんな顔で翔は待ち合わせ場所に来るんだろう。
いっつも余裕な王子様をしてるから、たまにはこっちが心構えをして、待ってみたい。
時刻は待ち合わせ30分前。
綺麗な太陽が出てる、よく晴れた日曜の午前9時半。
水族館の近くの駅で待ち合わせをした。
翔はいつもどれくらい前に来てるんだろう。
わくわくしながら、ガードレールを背に駅の方をぼんやりと眺める。
はやく、来ないかな。
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