おまけ4 ダブルデート!!

3/21
前へ
/283ページ
次へ
「ひーろーみーちっ!!なぁーにやってんのー?浮気じゃないよねー?」 「はあ!?」 ねっとりとした言い方で、笑顔で責めてくる翔に驚く。 浮気ってなんだ? 「はあ!?じゃないから。何上野と俺がいないところで至近距離で見つめあって楽しそうにしてんの」 そう言われて、何を翔が言いたいのか、わかった。 「あー、あれ?あれはね、桃子ちゃんとのこと聞いてた」 本当のことを言いつつ、もしかしてこれは嫉妬かと思い思わずにやついてしまう。 嬉しいじゃんか。 好きな人に嫉妬してもらえるて。 「……あーー、てかなんでにやけてんの」 「……嫉妬してくれてんのが嬉しくて」 素直に答えると翔が頭を抱えた。 かわいいだとか小さく漏れ聞こえてきて、ドキドキする。 聞こえちゃってるんだから、 もっと正面から言ってくれてもいいのに。 そしたら、まあ、別に? 照れちゃってなんの台詞も返せない気がするけど。 でも、嬉しいから。 好きだよ。 翔にだけ聞こえるように呟く。 聞こえた? 翔も、僕にドキドキしてよ。 僕の呟きが聞こえたのか、翔がいきなりガバッと顔を上げたので驚く。 「なに!?」 「俺も大好き……ありがとう」 そのまま小さな声で家帰りたい、と呟かれて。 デートでしょ、と返すとそうだけどと言われる。 そこまでやって、はたと自分たちの置かれた状況に気がついた。 上野と桃子ちゃんからの目線が痛……くない? あれ?
/283ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1540人が本棚に入れています
本棚に追加