おまけ4 ダブルデート!!

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「もー、勘違いしたじゃんー」 「ごめんて」 「じゃあ好きって言って」 「好き」 「つまんなーい。アレンジとかしたらどうなのー?」 「君だけが好きだよ」 「20点」 「……他人と比べようがないくらい、桃子だけを見てる。…大好きだよ」 「……」 真っ赤になって桃子ちゃんが黙り込む。 「ん?」 そんな桃子ちゃんの顔を覗き込む上野。 「……」 「おーい?桃子ー?返事しないとキスするぞ?」 「ひゃくにじゅってん」 「これ確実にひらがなだなw」 「んもう、からかわないでってば。照れてんだから」 「ふーん?耳真っ赤じゃん、かわいいね」 「……コンボはずるいわ」 「ふは、そうかいそうかい。じゃあもっとずるくなるわ」 「ぇ」 ここまでは、僕の天才的な野次馬根j…地獄みm…うん、とても優秀なリスニング能力で聞き取れたわけだが、この先は聞けなかった。 上野が、そっと体を曲げて桃子ちゃんの耳に、何事かを囁く。 っきゃーーーーーーーー!! なんだこれ、美男美女カップルすぎてもうなんかツッコミが追いつかないわ。 映画かよ、映画のワンシーンなんだな? 男女だからじゃないよな!?普通こんなん知り合いの目の前でできないよな?駅前でできるやつじゃないよな? 甘々かよ。 なにこれ、やば。 甘すぎて吐きそうだわ。 なにこれ、あっま!! これを見てた翔は、どんな顔してるんだろうと思って隣を見る。 じっと目が合う。 同じこと、考えてた? 思わず吹き出す。 「はは、めっちゃイチャイチャしてるねw」 「ね、てか翔の顔真っ赤w」 「…だって」 「ふはは、照れてやんの」 「もー。そういう弘通だってあてられてるんでしょ」 「……否定はしない」 「ほらーwww」 お互いに若干赤くなりながら小突き合う。 楽しい。 まだ駅前なんだけどなー笑。 これから、もっと楽しくなる。 そんな気がする。
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