おまけ4 ダブルデート!!

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ジェットコースターが走り出す。 上がる轟音に心がわくわくする。 「きゃーっほーーーーーーーーー!!!!!!!」 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙しぬうううううううう」 楽しそうな桃子ちゃんの悲鳴と、心の底から恐怖を感じている上野の悲鳴がする。 それがもう、楽しくて、笑い出してしまう。 翔は、と思い隣の様子を伺うと楽しそうな顔の翔と目が合い、にっこりと微笑まれる。 聞き取れなかったけれど、その口が「たのしいね」と動く。 満面の笑みで頷いてみせると、翔の頰がかすかに染まる。 もうすでに何度か急な坂を登ったり降りたりしていて、終わりは近い。 「いやっふーーーーーーーーぅ!!!!!!」 桃子ちゃんの悲鳴がひときわ高く響き、断末魔の叫びのようなものを上野があげる、つまり最後の大きな下るところだ。 しっかしまぁうるせえカップルだな、末長く幸せにすごしやがれ。 別段怖くはないけど、そっと翔の腕を掴んでみる。 なんとなく温かくて、それが幸せで、そのままゴーーーーッとひときわ大きな音を立てて、僕らを乗せたジェットコースターは乗り場へと滑り込んでいった。 降りた後がくぶるしていた上野を三人でさんざんからかったのは言うまでもない。 それでも桃子ちゃんといちゃこらしていて、ジェットコースターに弱いのも楽しいんだなと少し羨ましくも思ったりなんかした。 「さっお昼食べよーっ」 桃子ちゃんが先導し、遊園地内にあるレストランへ向かう。
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