おまけ4 ダブルデート!!

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「うええぇ!??!?!?!?」 思わずカレーを乗せたスプーンを取り落とす。 カラーンと落っこちた……なんてことはなく、べしゃっである。 それが余計に僕のパニックを煽る。 翔は翔で慌てているらしくて、思わず口に詰め込みすぎてしまった付け合わせのサラダを必死に飲み込もうとしている。 僕が冷静なら最高に面白いんだろうけど、あいにく僕もろくな思考回路ではない。 どうしたらいいのやらとあわあわしながら桃子ちゃんの方を見るけれど、桃子ちゃんは可愛らしくお口に手をあててにやにやしている。 つまり頼りにならん泣。 えぇぇ、べ、べべべべっど……!? ベッドはひとつ?????!?!? それ僕だって聞きたかったけど聞けなかったことなのに!!!! 答えられるかいっ!! ひ、ひとつってそういうことだろ? べ、別に??翔が人とは寝られないってんなら、ふたつだって良いし??? べ、べべ別に? ひとつの方が、安く済むし?????!?!? ……これ、なんて答えれば良いんだーーーー!? あわわと再び翔を見ると目が合う。 にっこりと微笑まれたけど、何故だ……!? 混乱しながらなんとか笑みを返すと、翔が口を開いた。 「ひとつに決まってんじゃん」 き、ききききききききまってるぅーーーーーーーって今言ったぁ!? 言ったよね!? 慌てて翔を見るとしれっとウインクをされて不覚にもときめいてしまう。 違うっ、抗議したかったんだ! いや、文句言いたいことはないけど……! むしろ嬉しいけど……!!! もうっ! なんか! もー! 「どうしたの?ほっぺた膨らませちゃって」 翔に頰をつんつんとされながらからかわれる。 いや嬉しいし!けど!! なんだか!もうっ! 「あはは、わからないでもないけど、ちょいウケる〜w」 桃子ちゃんっ! 「……らぶらぶだな」 上野……!! ……僕は、なんとなくしてやられた気がして、レストランのテーブルに顔を伏せたのだった。
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