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ふっと目を覚ますと、どうも寝ていたようだ。
時計の針は午前2時。
下を見るとテントが張っている。
朝勃ち……と言うほどでもない時間なのにな。
やっぱり僕は男なんだと再認識させられて、やるせない。
でも生理現象には逆らえず、僕は股間に手を伸ばした。
泣きたい気分なのに、最近していなかったからだろう。
もうバカバカしくてしょうがない。
ゆるゆると扱くとぷくりとしていただけのツユがやがて流れ出す。
涙のようだと思って見てもなんだかバカらしくて。
そんな気持ちを置いていってどんどん絶頂へと追い上げられていく。
呼吸は速くなり、手の動きも早くなる。
……あれ。
イけない。
え?
嘘だろうと焦って痛いくらいに速くする。
やっぱりイけない。
とうとう男にすらなりきれないのかと乾いた笑いが漏れる。
目を瞑った。もしかしたら。
悪いと思いつつ渋谷の顔を思い浮かべる。
……渋谷っ
いつぞやこっそり検索して見たゲイビ男優のようにアンアンと喘げば、彼に好かれたりしないかなんてバカなことを考える。
「あっあっんんっ……」
もしかしたらと無駄な希望を抱いて声をそっとあげてみる。
親はもう寝ただろう。
「んんっ…っふ……あっ…もっ……い…っく」
ビュクリ
弾け飛んだ白はなぜかすごく汚れて見えた。
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