桃の香りと翔ぶ鳥

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その後、三人でわいわいとケーキを囲んで笑う。 なんでだろう、数日前には想像も、していなかったことだ。 なのに、数日前の想像よりも絶対に幸せだ。 渋谷の妹になる女の子と渋谷と、僕の三人で僕の誕生日を祝う。 誕生日。 あの日家に帰ったら父さんと母さんがお祝いをしてくれた。 他の友達はおめでとう、と言う程度だった。 渋谷は、なんでこんなにも僕に優しいんだ? 裏があるのか、罰ゲームなのか。 最初はそう思ってみたりもした。 だけどそんなことないって今はわかる。 だからこそ。 期待、してしまうんだ。
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