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「うん?別にいいよ。ちょっと待ってな。確認する」
やった。
やった!
きっとデートだなんてかけらも考えてないんだろう渋谷の顔を見ながら泣きそうになる。
泣かないけど。
泣くなんて迷惑以外の何者でもないんだから。
もう何度も泣いちゃってるけど。
だけど、さすがに今泣くのはまずい。
うん。
あはは、デートだ。
なんだかわけがわからない感じがする。
人のいい渋谷が断ることはほぼないのは知ってたけど、幻を見てるみたい。
夢みたいな幸福感は、人生最高レベルで。
嬉しそうな顔を隠せなかった。
「おーい、なあ。クリぼっちパーティーいつやんの?てかあれマジ?」
渋谷がいつもつるむ連中に叫ぶ。
「おーやるやる!!イブな!?イブ空いてたら完全にぼっちだしなwww」
「サンキュ!」
返ってきた返事は僕にとって好都合なもので。
当日、会えるってことだ。
「25日だけどいい?そこしか空いてなくってさ」
「いいよ」
勿論良いに決まってる。
むしろ最高だよ。
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