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朝である。
うん。ぐっすり眠れた。
いやドキドキしすぎて予定より寝てないけど。
寝ぐせはなし。
ありがたやーと鏡の前で軽く拝んでから登校。
恋って心臓に悪いよな、とつくづく思いながら授業を受ける。
なんせここまでドキドキするんだから、きっと寿命は通算三年くらいは縮んだんじゃないかしら。
しょうもないことを考えているうちに授業は終わり、昼休み。
渋谷がノートの予習を写しに来た。
今がチャンス!!
「ねえ渋谷。何か欲しいものってある?」
つむじのクルクルを眺めながら聞く。
どこからどこまでも好き、とかこっぱずかしいことをちらっと考える。
「え」
渋谷が顔をあげて、首をかしげた。
「こういうのは聞かない方が面白くない?」
「確かに」
それもそうだ、と思う。
貢ぎあい、みたいになるよなーとは思う。
合理的ではあるけれど。
「それに」
それに?
「何あげようか考えてプレゼントしてくれたら、その考える時間もくれたってことだし、そっちのがうれしい、かな」
真っ赤な顔で照れたように言う渋谷がかわいく思えて、お花畑が悲鳴を上げた。
キャパオーバー。
「……!!わかった、かんがえる......」
こっちまでつられて顔が熱くなりそうだ。
ほんと、心臓に悪い。
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