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僕は本日より、「渋谷翔の欲しいもの研究」と称して、渋谷を観察することとする。尚、私情は挟まぬこと。
さあ、渋谷を観察しよう!
といざ思うと案外恥ずかしくなってできないものである。
だけど、やるっきゃないのだ。
まず、基本使えるのは学校にいる間だけである。
さすがにストーカーにはなってはならぬ。
だって、男にストーカーされるとか、無理じゃない?
しかもクラスメイト、とか。
嫌われるのだけは、本当に勘弁。
いや、観察観察。
今は、例の極度に自信のない数学教師の授業だ。
親切かつ丁寧に応答する渋谷は受けがいい。
って、どう考えても立場真逆やん。
いいの?w
いや、今回ばかりは都合がいい。
さっそく渋谷が当てられ、颯爽と答えだした。
ううむ、格好いい。
いかんいかん、私情は挟まぬと決めたはず。
なるほど、ちょっと困ると、左耳に髪をかけるんだな。
ちょっとした癖を知れたのが嬉しい。
いやいや、観察だってば。
まあいいか。
そんな具合に、渋谷を眺めて数学の時間は終わった。
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