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桃子が二年生になって、五月の連休明け。いつものように、『サロン・ド・ピーチ』で読書をしていると、男子生徒が三人駆け込んで来た。
桃子が訝しげに目を上げると、それは同じクラスの男子達であった。
「桃っち、大変だ!」
男子の一人が息を切らせながら言った。ちなみに、「桃っち」とは、桃子が皆にそう呼ぶよう命じた、彼女のあだ名である。可愛いらしさをアピールする為だ。
「何があったの?」
「24HRで、『没っ収』があった!」
「何だって?」
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