第6章 本気で好き

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夫はこれ以上、嘘をつけないと思っているのか。 青白い顔をして、うなづいた。 「でも信じてくれ。本当に彼女とは、結婚の話なんてしていない。」 「子供の事も言われたわ。要ちゃんと離婚したら、私が一人になるから、だから子供を作ろうとしているって。」 「それも嘘だ!俺は心から、くららとの子供が欲しくて、言ったんだよ。」 私は首筋を掻いた。 「じゃあなぜ、彼女はそんな事言うのかしら。要ちゃんに、隙があったんじゃないの?」 「悪かった。」 素直に謝る夫に、返って腹が立った。 「悪かった、くらら。許してくれ。」 「もういい!」 夫が不倫していたのは、事実なんだから。 「要ちゃん。私、別れたい。」
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