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夫はこれ以上、嘘をつけないと思っているのか。
青白い顔をして、うなづいた。
「でも信じてくれ。本当に彼女とは、結婚の話なんてしていない。」
「子供の事も言われたわ。要ちゃんと離婚したら、私が一人になるから、だから子供を作ろうとしているって。」
「それも嘘だ!俺は心から、くららとの子供が欲しくて、言ったんだよ。」
私は首筋を掻いた。
「じゃあなぜ、彼女はそんな事言うのかしら。要ちゃんに、隙があったんじゃないの?」
「悪かった。」
素直に謝る夫に、返って腹が立った。
「悪かった、くらら。許してくれ。」
「もういい!」
夫が不倫していたのは、事実なんだから。
「要ちゃん。私、別れたい。」
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