第6章 本気で好き

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次の日から夫は、積極的に私に話しかけるようになった。 「くらら。今日は早く帰れそうだから、外食しようか。」 「ううん。そんな気になれなくて。ごめんなさい。」 無視している訳ではないのだけど、どうしても夫の顔が見れない。 笑顔の裏に、私を平気で裏切っていた顔があると辛い。 そして同じように、夫を裏切っている自分が、平気な顔をさせないのだ。 「くららさん。」 ハッとして顔を上げると、隣に日奈人君がいた。 「そんなに今日のH、よかった?」 「あっ……」 よく見ると、ベッドの中で、私は裸になっていた。 「もしかして、ボーっとしてた?」 私は、返事もせずに起き上がった。 「くららさん?」 「ごめんね。なんだか心に余裕がなくて。」
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