第6章 本気で好き

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「うん。この前、黒ビールの話をしたでしょう?」 もしかして日奈人君、私に気を使ってくれている? 私は、日奈人君の手をぎゅっと握った。 「今日は、先にホテルに行かない?」 「今日は、甘えてくるね。」 「そういう日なのよ。」 そう言うと日奈人君は、理解してくれたように、そっとホテルへの道を歩き出した。 そう。今日はそんな日。 日奈人君に思い切り抱かれて、自分が必要とされているか、試したいのだ。 でも、結果は満足いくものではなかった。 日奈人君は、優しくただひたすら優しく、私を抱いてくれた。 それが、物足りなかった。 「ねえ、日奈人君。私達、本気で付き合わない?」 日奈人君は、急にこっちを向いた。
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