第1章 一夜の相手は

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昼下がりのオフィスには、エスプレッソが似合う。 会社には、エスプレッソマシンがあるから、午後には必ずそれを飲む習慣ができた。 「くらら。あのライターさんから、原稿あがってきたから、報酬支払って。」 「分かりました。」 私の上司兼友人の園子は、支払表を私にくれた。 私は、澤田くらら。28歳。 既婚。まだ子供はいない。 はっきり言って子供は欲しいけれど、夫は仕事で疲れたと言って、あっちの方はレス状態だ。 今はこのオフィスで、事務職をやっている。 園子はWEB記事を書く会社の社長さんで、契約しているライターさんも、そこそこ。 決していい時給ではないけれど、主婦のアルバイトにしては、うってつけの仕事だ。 「そうだ。この前入った女の子、使い物になる?」 「テストライティングの方ですか?うーん。」
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