第1章 一夜の相手は

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「相馬日奈人です。22歳、文学部通っています。」 「あら。」 園子が目を付けていた、文学部の子が面接に来た。 「いいわね。どうしてこの仕事を?」 「自分も卒業したら、WEBサイトを立ち上げたいんです。それの予行練習になると思いました。」 「まあ。じゃあ、無事卒業したら、ウチでそのまま働く事もできるのね。」 「はあ……」 園子、話が飛び過ぎている。 いくらこの会社が気に入ったからって、就職するのは別な事なのに。 いつも園子の対応には、ヒヤヒヤさせられている。 まあ、それが園子のいいところなんだけど。 「気に入ったわ。相馬君、この会社で働いてちょうだい。」 「ありがとうございます。」 頭を下げる相馬君に、冷静さを感じるのは、どうしてなんだろう。
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