三日月に誓う

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「月光羽ちゃーん! 大丈夫だった〜?」 なんと軽い声だろう…… 「晴一(はるいち)何でここにいるのよ? 美鐘さんの家の見張りはどうしたの? 鍵開けっ放しなのに」 「だってさー、なんか月光羽ちゃんのピンチを感じちゃったんだもーん。ほっとけるわけないじゃ〜ん!」 「だってじゃないわよ! 美鐘さんの家は大丈夫なの?」 「大丈夫! ちゃんと結界張ってきた!」 人差し指と中指でVの時を作り、チョキチョキとハサミのように開いたり閉じたりしながら、ニカッと笑った。 さっきは少し見直してもいいかもと思ったのに、やっぱり残念な奴だとうな垂れた。 「危ない目に合わせてしまって、ごめんなさいね」 私は美鐘さんたちに謝った。 「もう、あいつらはこないと思うけれど、また何かあったら困るので、そろそろ帰りましょうか」
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