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二人の会話が聞こえてきた。
「さーちゃんには見えるの?」
「うん」
「今も目の前に?」
「今はいないよ」
「そっか」
「見えない?」
「うん。残念だけどね。きっと、さーちゃんにしか見る事が出来ないんだよ」
「どうしてかな」
「すごく好きだからじゃないかな」
「私が?」
「さーちゃんとお父さんの両方が」
ハッとした。
慌てて二人の前に戻った。
「さくら、彼に僕の姿は見えないのか?」
さくらの顔色がみるみる青白くなった。
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