半月

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半月

半月の日。 この日も叶子と風太は甲板で話していた。この前出会ったときから毎夜15分だけ話す。そんな間柄だった。 文化祭の準備はというと、叶子が一生懸命作業する姿を見て、クラスメートも段々と加わってくれた。また、叶子は劇の主役も務め、稽古も順調に進み始めていた。 風太は叶子がクラスメートの話を毎日してくれるのを聞いて、会ったことのない友達が増えたような感覚がした。心の隙間を埋めてくれるようだった。 パンフレットを渡しながら叶子が言う。 「来週の土曜日。あたしの学校の文化祭来て欲しいの。」 「もちろん。劇も見たいし、叶子の友達にも会ってみたいしね。」 「ほんと?良かった。絶対いい劇にするよ。」 ボーーーー ボボーーーー 今日も汽笛は鳴る。頭上に月光を灯しながら。
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